夏のプレゼント

   

 長い雨のシーズンが明け、今は夏真っ盛りです。
 急に盛夏と思いきや、暦の上では立秋になり、昔のように季節はゆっくりでなく慌ただしく過ぎていきます。さらに連続で台風がやって来たりと…

 そんな中でも、空を見上げると子どもの時に見た夏空が、変わらない姿でそこにあります。

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 子どもの頃に見ていた校舎にある鉄棒も、裏の路地も、大人になると小さく見えますよね。それは目線の違いによるものだけど、頭上に広がる空だけは、幼い頃から青年期を過ぎ、大人になっても変わらない姿で、子ども時代へと心をいざないます。

 あの頃と、ちっとも変わらない姿で、夏の空はいつもそこに広がっているのです。

 失っていく時代の中で、セミの声、夏の祭りばやし、高校野球、そして盆踊りと皆さんの中で夏の思い出は、それぞれに違うかもしれません。

 さて、お盆です。お盆は先祖が帰って来ると語りつがれ、ご先祖さまが家に帰れるように迎え火を焚き、そして、送り火で、ご先祖さまを送り出すのです。

 お釈迦さまに目連という弟子がいました。その目連は神通力が優れていて、目連の亡くなった母が、死んで餓鬼道に落ちて、食事も食べることが出来ずに苦しんでいる事を知りました。目連が神通力で餓鬼道で苦しむ母に食べさせようとしても、口に食べ物が入る前に、食べものがすべて口の前で灰になってしまいます。
 それを悲しんだ末に、師のお釈迦さまに目連は相談しました。

 そこでお釈迦さまは弟子に「母に直接食べさせることは出来ないが、母の代わりに多くの人の世話(追善供養)をする事で、お前の母は、向こうの世界(餓鬼道)で空腹が満たされるだろう」と教えました。そこで目連は、多くの人の世話をしたり、食事を用意したり、誰かのために努力すると、やがて亡き母の飢えは満たされ無事に成仏しました。だから、多くの亡くなった先祖を救うために、誰もが追善供養するようになったのが「孟蘭盆会(うらぼんえ)」の意味だそうです。それがお盆の意味だと言われます。

 でも、お盆の時だけではなく、日々、誰かの嫌がることを引き受け、自分が周囲の人に優しくする事で「多くの人が救われるのだ!」と思うなら、縁でつながる社会は、現代社会でも少し優しくなって、多くの人々が生きやすくなるのかもしれませんよね。

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 空を見上げて、亡くなった誰かのために今日も一生懸命に汗をかいて生きるなら、空の上では、あなたを幼い時に可愛がってくれた、誰かの微笑みを感じることが出来るかもしれません。

 今日も苦しい時に、誰かを救うために笑顔を空に向けましょうよ!


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