すべての命には意味がある

      2023/05/04

 ある小児科での話…
 救急で運ばれて来た女の赤ちゃんは、口唇裂という上唇が左右に割れて、さらに左手首から上がなく、右手は指が2本だけでした。さらに重い心臓病。心臓病はすぐに手術をしなければ助からない。

 でも、若い父親は「助かっても、この子は不幸になるだけだから」と手術は断固拒否。「亡くなったら連絡を下さい」と、病院から帰ってしまった。祖父母を呼び出しても「あの若い夫婦には育てられない。だから今、死なせることが、あの子のためだ」というばかりでした。 それでも出生届けを出すために名前をつけないといけないとの説得に父親から届けられたのが「恵未」という名前でした。

 ある若い医師は、連日の激務でやっとベッドに入ったところで内線が入り「恵未ちゃんの点滴が漏れたので入れ直して下さい」恵未ちゃんは点滴の入りにくさは有名で、ベテランの医師でも数時間かかるとこともあり、多くの医局員から「自分の当直の時には、点滴は漏れてほしくない」と思われる存在でした。

 夜勤は人手が少ない。看護師の時間を取るわけにいかないので、色々と血管を探して試みるが針が入らない。両手、両足にも色々探っても針を刺す血管が見つからない。

 多くの医師たちが失敗した傷跡が無数にあるだけ。やっと見つけた血管に針を入れて彼はホッとした。

 この子が、元気な子どもでなくて良かった。手足が動きまわる赤ちゃんだったら、忙しい看護師の仕事を中断して体を押さえる補助が必要だ。その看護師の視線の重圧に耐えて点滴を入れなければならなかったからだ…

 その時に若い医師は自分の考えに嫌悪した。一番嫌っていた、他人の評価を気にする医師に、自分が成り下がっていることを知ったからだ。

 不幸な恵未ちゃんの境遇に人一倍、心を痛めていたつもりの自分が、彼女の痛みに寄り添うよりも、誰かの評価を気にしたことに…

 医師たちが入れ替わり立ち替わり恵未ちゃんに針を刺していく。恵未ちゃんはなぜ、自分がそのような目にあうかもわからず、黙ったまま痛みに耐えていた。

 父にも母にも一度も抱かれることもなく、ベッドで眠る恵未ちゃん。彼は自分を裁くようにベッドの柵に頭を打ちつけ自分を責めた。彼は恵未ちゃんが刺された針の数を自分の頭を打ちつけたい思いにかられた。

 それから彼は「恵未ちゃん、おはよう」「今日もお互いに頑張ろうなぁ」「今日は、外はいい天気だよ」と日々声をかけた… そのうちに恵未ちゃんは声をかけるたびに目を開けて、自分が誰かに名前で呼ばれることを意識しているそぶりを見せた。看護師たちも名前を呼び、ぬいぐるみを恵未ちゃんに届けた。

 数ヶ月後、恵未ちゃんは、お母さんに直接に抱かれることもなく名前も呼ばれず天に旅立った…

 恵未ちゃんが旅立った日の病院も、お母さんに抱かれて安心して眠る赤ちゃん、お母さんに絵本を読んでもらっている女の子。不安げな子供に、笑顔で語りかけているお母さん。一つひとつが幸せの景色がそこにあった。
 その景色の中で、この若い医師は思った。君の目には、この世はどう映っていたの? この世の醜いものだけを見せられて、あの世に旅立ったの? 

 ただ、この医師は恵未ちゃんの記憶に自分に留めるために、今日も子どもの病や痛みに、心から寄り添っています。

 インディアン・カウンセラーとして僕は思う…
 無駄な命などない。命は誰かに「何かを」教えるために、この世に存在していたのだと…

 〜後日談を生徒さんが創作で作ってLINEでくれました。〜

 恵未ちゃんは若い先生の声を聞きました。先生、話しかけてくれてありがとう。
 看護師さんの声も聞きました。
 ぬいぐるみも、可愛い。

 点滴痛かったけど、私のために頑張ってくれてありがとう。
 眠くなったの…眠ります…

 未来の地球

 目が開いた。
 光が眩しい、温かい腕の中、私を抱いている人がいる。笑っている。

 誰?わからない、でも優しい声。おばあちゃんのおばあちゃんだって??
 会えて良かったって言ってるよ。
 みんな恵未ちゃんだよって名前呼んでる。なんか嬉しい。

 点滴しなくても食べられる。初めて食べたよ。
 あ〜手もあるよ。痛くないよ。
 起きたら元気になっちゃった。

 これは神様のビッグプロジェクトだったんだ。

 みんな元気になって、死なないんだって。

 その 時,王座 から 大きな 声 が し た。「見 なさい! 神 の 天幕 が 人々 と 共 に あり,神 は 人々 と 共 に 住み,人々 は 神 の 民 と なり ます。神 が 人々 と 共 に いる よう に なる の です。

 神 は 人々 の 目 から 全て の 涙 を 拭い去り ます。もはや 死 は なくなり,悲しみ も 嘆き も 苦痛 も なくなり ます。以前 の もの は 過ぎ去っ た の です」
 みんな神様に愛されている。私もね。

 猫が私の顔をなめてる。くすぐったい。
 あの時のぬいぐるみにそっくりの猫だ。
 蝶々が私に止まった。綺麗。
 熊の子もいる。熊さん遊ぼ。
 なんて楽しいの。

 ありがとう。
 あの時の先生だ。
 ありがとう。ずっと感謝してたよ。

 あ〜お母さんだ、お父さんも…
 二人とも泣いてる。
 どうして?
 ごめんねって言ってる。
 そんなことないよ、お父さんもお母さんも苦しかったんだよね。
 恵未は会えて嬉しい。

 長い眠りから覚めた少女は、楽園のような地で健康に暮らします。


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心理カウンセラー衛藤信之
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