カウンセラーの入れ知恵は恐ろしや
2019/04/21
講座後の食事会でのできごと。受講生の女性が「先生」と暗い顔。「どうしたの?」と僕。
「わたし結婚する前に、一度でいいから、一人暮らしがしたいの。でも、お父さんが絶対に許してくれない」と彼女。「なにか心理学的に方法はないですかね••••」
僕も娘がいるので、将来の自分と、そのお父さんの気持ちを考えて「ないね」と一言。
「なんだ、心理カウンセラーもたいしたことないね」と、
彼女は僕のカウンセラー魂に火をつけた。
「なくはないけど、君にできるかなぁお芝居が•••」と僕。「一人暮らしするためだったら何でもする」
じゃ、たぶん「一人暮らしがしたい」という正面突破は失敗するだろうから。
君が一人暮らしをしたほうがいいと、お父さんに心理的に思わせよう。
僕は、昨日のブログの「ステップ バイ ステップ」で、またもやアドバイスをした。
まずは、お父さんがリビングにいる時に「お父さんは一人暮らししたことがある?」と尋ねてごらん。
きっとお父さんは「なぜ、そんな質問」といぶかるから。君の「仲よしの友達が一人暮らしを始めたの」と情報を流して。
もちろん、君が「一人暮らしをしたい」と思われると困るから、「一人暮らしなんて、家賃だってバカにならないし•••そんな余裕あるのかしら••••」と君は、もうとう考えてもみないというそぶりでね。
次の週、心理学の教室に来た彼女に、僕は次の指令を与えた。
今日は、その一人暮らしの友人がつき合いが悪いという情報を流そう。
食事に誘ってもつき合えないと言われ、クラブに行こうと誘っても、断られると。「せっかく一人暮ししたから遊べるはずなのに。なによ!もう、あの子、付き合い悪いわよ」
次の週に来て、「次はどうしたらいい」と言ったので、毎週は怪しまれるので、しばらくあけよう。
一ヶ月あけて、最後のミッション。
今日が勝負の日だから。今日君は、外で食事をして帰って。「なんで」と彼女。
「それはミッションの成功のため」と僕。
家に帰って「食事は?」と訊かれたら、お父さんがいるのを確認して、君は「食べてないけど、食欲がない」と応えて。「食べて帰るのはそのため」と僕。
「体調がよくないの?」と訊かれたら「少し落ち込んでいる」と言ってくれるかな。「どうしたの?」と訊かれたら、その時がチャンス到来。
今日、一人暮ししている友達とバッタリ会ったので、すこし彼女の部屋に立ち寄ったの。
彼女が、つき合い悪くなった理由がわかった。
いつも洗濯やら掃除が大変なんだって。それに、トイレットペーパーや、洗剤って、あれ自分で買うんだね。私、自動的に、そんなの家に備わっていると思っていた。考えてみればそうなのよね。
だから、彼女は家計簿をつけ始めたんだって。すごく彼女が大人に見えたの。休みの日は洗濯と掃除で一日終わるんだって。彼女を誤解していたと••••
実際に彼女は、僕のミッションどおり伝えたそうだ。
そして、彼女のアドリブで、
「わたし、そんなの嫌だ!自分のお金でトイレットペーパー買うなんて。だって、どうせ結婚したらしなきゃなんないんだし。わたしには、親がいるのだから、独身のうちは、親に甘えるからね絶対に!」
「それに、休みの日に掃除、洗濯なんてあり得ない~っ」
なんと、ついに横で、その会話を聞いていたお父さんが「お前はいつまで子供みたいなことを言っているんだ。お前も友達の爪の垢でも飲ませてもらいなさい」と言ったそうだ。
彼女は続けてアドリブで「絶対にイヤ!青春を掃除や洗濯で過ごすなんて、まっぴらゴメンよ」
お父さんはついに「お前も結婚する前に、一人暮しをして人生の苦労を知りなさい‼」
お父さん、それを言いましたか•••
ゴメンなさい。僕が入れ知恵したばかりに。
僕の娘が大人になったら、心理学の教室には行かせない‼
カウンセラーにも、絶対に近寄らせないから
出版まであと5日
衛藤先生が直接指導してくれます。