「子育て」に疲れた、あなたに届いた手紙…

   

 仕事も育児もクタクタで、何もかもが嫌になる時があります。

 家だってキレイにしたかった。もっと子どもを叱らなくて、優しい親になれると自信があった。

 疲れて玄関に入ると、散乱した靴。可愛いと買った靴も泥まみれ、玄関には靴から落ちた砂が散らばっている。慌てて脱いだ靴下がポンと廊下に置いてある。時間どおりにご飯を終わらせたいのに「食べたくない」と駄々をこねる。「自分でやる」とやらせてみると、案の定キッチンは「大ピンチ図鑑」どころではなく、「大惨事図鑑」になる。子ども部屋に入るとブロックの一部を踏んで「痛っ」となった。思わず「片付けなさい!もういい加減にして」と大声で叫んだ。

 「片付けなさい」は指導だけど、最後に吐いた「もういい加減にして!」は、自分の中の心の叫びだと気づく。子どもが寝静まったシーンとする部屋で、ふと我にかえる。

 静かに息をしながら眠った我が子を見つめて、あなたは泣きそうになる。
「怒りたくなんてないのに…」今の自分が情けなくなってしまう。

 でもね。それは皆、同じなんです。

 静かな夜を望みたくなりますよね。でも、「その静かな夜は必ずやってくるから」と、遠い未来のあなたから「今を楽しんで!」というエールをあなたは知らない。

 買い物をしている時に、小さな手をぎゅっと握ってきた子が、やがて未来、親の手を振り払って愛する人の元へ、後ろを見ないでドアを開け、出ていく時が来る。だから「その手のぬくもりを忘れないで」というエール。

 「見て、見て、聞いて、聞いて、あのね…〇〇ちゃんが好きなの」と何でも話してくれた子が、「べつに何でもないから…」と目も合わせてくれなくなっても、慌てなくてもいいように「今を立ち止まって」というエール。

 「もう一人で歩けるね」と言っても、「抱っこ抱っこ」とせがまれ、あなたの手の中に満面の笑顔で飛び込んできてくれたあの幼い顔。だから「その温もりを楽しんで欲しい」というエールかもしれない。やがてその子が、未来は自分の足で人生を歩く姿に、あなたは、ただただ祈ることしかできなくなるから。

 あなたが「もういい加減にして!」と叫ぶ日は、未来のあなたにとって、戻りたくても戻れない日になる。

 洗濯物の山も、台所に積まれた食器も、その向こうにいるのは、あなたを心から必要としてくれる小さな存在。子育てを終わった人が後悔するのは、部屋が綺麗にできなかったことでも、自分の生活が規則正しくできなかったことでもありません。

 小さな手の感触や、無防備な寝顔。「抱っこ!」と飛び込んできた瞬間の温もりを味わっていなかったことです。

 年配の方がカウンセリング中に遠くを見て語ります。
「もっと、部屋が片付いてなくても、一緒に笑えばよかった」
「もっと『愛している』と伝えればよかった」と…人が後悔するのは、やらなかった「大きな」ことよりも、しなかった「小さな」ことに悔やむのです。

 だから、2秒だけ今の大変さを深呼吸をして笑いませんか。もう腕はクタクタだけど、肩に寄りかかる小さな横顔と小さい寝息を2秒。寝返りが打てないけど、布団の中でグッと抱きしめてくる温もりを2秒。

 心の写真に、忘れないように写しこむ2秒のアルバム。

 パパ、ママと呼ばれたら目を向ける2秒。玄関で髪をくしゃっとする2秒。バスタオルで体を拭きっこする2秒。この2秒のアルバムは想像以上に、あなたの未来を温めてくれる。

 だから、どうかいま、騒音の真ん中で深呼吸して…牛乳をこぼす音。あなたを信じて泣きじゃくる声。床を走る小さな足音…は、いつか失ってしまうから。

 やがて玄関に散らばった砂の星座は消えて、脱衣場のあの小さな笑い声は響かなくなる。その時に、あなたが願うのは「もう一度、あの騒がしい夕方に帰りたい」と…


 だから、その「2秒のアルバム」が、あなたに「しっかりやったよ」「あの時は、あれがマイベストだった」と、未来のあなたから「感謝の手紙」が届けられる。

 今日、台所で、廊下で、玄関で、意識して写した2秒の優しさは、必ず、子どもの体温のどこかにも残っています。大丈夫、あなたが、うまくできない日が続いても、あなたは十分に子どもを愛しているのは間違いはない。

 その証拠は、ほら、あなたの身体の疲れに、ため息の数だ。

 それだけは、あなたの家族の宝物… 誰にも盗むことができない輝きを持っているから。

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心理カウンセラー衛藤信之
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