美とは何か?~心は劣化しない〜
現代はSNSで女優の写真を並べて「劣化」「驚愕の現在の姿」などというタイトルが上がってくる。「美に対しての画一化」が進んでいると感じています。
ここ数年でSNSが「美しさの規格」を加速度的に固定化させてしまっていると僕は思うのです。
現代は、アルゴリズムが「平均的な好みに合うもの」を広める傾向があるため、画一的な【映えのルール】が、どんどん強化されています。

つまり、YouTubeやTikTokなどは「フォロワー数」で自分の価値が決まるので「生きる意味 = 映えること」になってしまっています。
また第一印象で注目されないと中身にたどり着いてもらえないので「外見至上主義」になりやすく、また、不安な時代には「みんなと一緒」が安心材料になるため「みんなが美しい」と思うものが「正しいだろう」という不安解消が進み「美醜」が画一化してしまうのです。

その結果、美の基準が「若さや美しさ」を中心になると、自分は年齢的に劣化が進んでいると感じ、悲しみや焦りにつながり自己否定感が多くの人の心に、急増しているのが現状です。
ただ、ここで重要なのは、それが「本質的な美しさ」ではないということです。
20代には20代の、40代には40代の美しさがあります。もちろん、どの年代にも【美】はあるのです。
『盲目の人々』の作家であり写真家のソフィ・カルは、生まれたときから目が見えない人々に「あなたにとっての美とは何か?」と質問するプロジェクトを行いました。

ある人は「美とは、私の10歳の子どものことだ」と言いました。
「あなたは子どもを見ることができないですよね?」と尋ねると
「あなたは視覚が、美だと思っていますか?感触こそが美だ」と言ったのです。

別の男性は「美しさ?それは母の声だと思います。温かさと静けさが混ざった声」と言いました。美は、優しい声の響きの中にあると…

またある女性は「それは、孫を初めて抱いた赤ちゃんの肌の柔らかさ」だと、美とは命の愛おしさだと…

ある人は「海辺に立ったときの風の感じと、波の音。見えなくても、あの香りと肌に優しくあたる風の優しさが美だ」と…

別の人は「朝、パン屋さんの前を通るときの香り。あれは、私の中で“美しい記憶”です。」と…

人によって、美は「見えるもの」ではなく、「生きていてよかった」と感じる感覚とつながっているのです。
ソフィが行ったのは、「目に見えない人々の中にある【美の地図】」を描いたことでした。
彼女は、僕たち見えているはずの人間が、どれほど美を「見た目」だけで判断してしまっているかを、静かに問い直してくれたのです。
本当の美しさは「人のあり方」や「その人が放つ空気」の中に宿るものです。
他人の目にどう映るかではなく、どんな言葉を選び、どんな心で人と関わるかに、人としての美があるのだと、僕は思っています。

婚活の研究では、アメリカの心理学者ジョン・グットマンが30年以上にわたってカップルの長期的関係を研究した結果「外見は一瞬で注目を集めますが、安心感や信頼関係がなければ、長期に一緒にいられない」と結論づけています。
つまり、相手を理解し、自分を整え、他者との温かな関係を築く能力があってこそ、人は「この人と出会えてよかった」と感じられるのです。

心理の学びは、決してテクニックではなく、また「見た目」ではなく「大切なものを見ようとする心」を育てる学びなのです。
相手の言葉にならない気持ちを察し、自分の中のノイズを整え【心で触れる力】を育むこと。
それは真の美しさを感じる力であり、その感受性を取り戻す【旅】なのだと思っています。
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心理カウンセラー衛藤信之
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