感覚を言語化する

   

 

 カウンセリングが成功しやすい人と、解決に向かわない相談者には共通点があります。

 自分の心にある感覚を “言語化できた人”は解決が早く、“頭だけで会話を進める人”は無意識に隠れたものに気づけないため、前に進めません。

 

 

 E・ジェンドリンも「悩んでいる人は最初から答えを持っているのではなく、セラピーの中で“モヤモヤした感じ”を じっと感じ取り、そこに少しずつ言葉をあてていくことができる人だった」と語りました。

 

 体に存在する“どんよりした感覚”に気づくこと、それがフェルトセンス(Felt=感じられた、Sense=感覚、気配、雰囲気)です。

 「胸の奥が何か詰まっている感じ」「背中がザワザワする」

 こうした言葉にしきれない感覚に寄り添い、言語化できた時、カウンセリングでは劇的な気づきが生まれます。

 

 

 

 現代、身体に不調を感じる人が増えています。うつ病も風邪も倦怠感も、すべて“言葉にできない感覚”が症状として現れたもの。医療では「病気」と診断されますが、心身医学では「身体言語反応」とも呼ばれています。

 

 100年ほど前、スイスの心理学者ユングも「時代の胸騒ぎ」を体験しました。1913年、第一次世界大戦の前年、彼は夢の中で、「地面に血があふれる」「氷河がヨーロッパを凍らせる」「文明が崩壊する」といった異様なビジョンを見ました。そして疲れやすさに悩み「自分は精神を病んだのかもしれない」と思いました。

 

 しかし翌年、戦争が勃発。

 「これは私個人の狂気ではなく、時代全体の集合無意識を感じ取っていたのだ!」と気づきます。

 

 

 第二次世界大戦の前にも、ナチスの台頭や社会不安を見て、「ドイツで無意識的な集合ヒステリーが起きている」と警告しました。二度の戦争を予見したユングは、心理学者というより予言者と呼ばれることもありました。

 

 今、僕たちの時代も、どこか似た「胸騒ぎ」を抱えています。経済、戦争、気候の危機、社会の分断――さまざまな問題が、個人の心の奥に静かに影を落としています。国際機関の調査によると、懸念される世界のリスク1位が「国家間の武力紛争」になりました。

 政治の分断、フェイクニュース、人々の苛立ちはピークに達しています。

 

 もしあなたが胸騒ぎを覚えているなら、それは単なる個人的な不安ではないかもしれません。あなたの体も心も、時代そのものが揺れている波動を深く感じ取っているのです。そんな時こそ、外の混乱に巻き取られず、静かに内側のフェルトセンスに耳を澄ませましょう。

 

 

「今、自分は何を感じているのか?」
「その感じを、どう世界に向けたらいいのか?」

 

 まずは自分という個人が、世界の波に飲み込まれず「優しさで世界が手を結ぶ」ことを、体と心で感じ取っていきましょう。

 また、愛がないと物で心の空虚感を埋めようとしてしまい、それが気候変動を悪化させる消費社会にもつながります。

 僕たちは集合無意識に影響されますが、個人のパワーもまた偉大です。その力は、世界に影響を与えるのです。

 これが一番大切なこと。忘れないでください。

 

 これを書きながら、僕の心の中も優しさで包まれました。この気持ちが世界の未来につながることを願っています。

 

 僕は信じています。あなたの力をも…。

 

 

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心理カウンセラー衛藤信之
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