そこにいるだけで…

   

 5月病は、新しい環境(入学・就職・転勤など)で全速力で走り出した人ほど、5月に「ふっと立ち止まりたくなる」ことがあります。それはサボりでも、気合が足りないわけでもなく、むしろもの「すごく頑張ってきた人」に多いのです。

 マラソンに例えるなら、スタートダッシュで気合が入り過ぎて、最初は勢いがあるのに途中で脱落することもあります。

 

  

 ストレス学説の父、ハンス・セリエは言いました。人は環境の変化に対して「3つの段階がある」と…

 

①スタートダッシュ
新しい環境で「やるぞ!」と気合が入ってアドレナリン全開で走り出す。

②自分を信じ続けている時期
疲れているけど「まだやれる」と耐え続けて走り続ける。自分の体調を振り返らない時期。

③限界がくる
心のガソリンが切れて、急に無気力になったり、涙もろくなったり。それが5月病です。

 

 祖父母が孫を預かり、ゴールデンウィークに孫が去った後に、どっと疲れが出て寝込むのも同じ現象です。孫相手に遊びに行ったりと頑張った祖父母ほど、その傾向が現れます。

 また、季節も影響します。身体が寒さで緊張していたものが、暖かくなり緊張が解けてくる時期も5月に重なります。

 長距離のマラソンでは、途中の給水ポイントではペースを落とします。それを「負け」とは言いません。それは完走するためには必要な戦略です。

 ですから、ゴールデンウィークは頑張って「行楽地に行く」のも良いけど「何もしない」と決める勇気も必要です。

 

 GWは「自分と再会する時間」にしてみませんか?

 
1、ゆっくり自然の中を歩く。(近所の公園でも良い)
2、深呼吸して、自律神経を整える。(吐く呼吸をゆっくりと)
3、「大切な人」と対話する。(ペットでもOK)
4、好きな本や音楽に浸る。(心の栄養補給)
5、マイナスな気持ちのビリーフ修正。(枠組みを変える)

ビリーフ修正の事例:
【今日も疲れた】→ 疲れたのは「ちゃんと生きた証」

【ミスをした】→ 挑戦している証拠。ミスをしないのは「何もしていない」か「すでにできることをやっているだけ」

【会社に行けた】→ 戦地の人、平和を夢みた人からすと「平和な“社会の中“でいられる」というのは、それ自体が幸せ。

【孤独を感じる】→ 「本当は誰かとつながりたい」という人間的な気持ちがある証明。

【涙が出る】→ 優しい感受性がある発見。ロボットではない。
【朝、起きられた】→ 世界のどこかでは、今日目覚めなかった人もいる。彼らの分を生きよう。

 

 ある相談者が僕に言いました…。

「GW中、家でゴロゴロしてしまってよいのでしょうか? 生産性ゼロですよ」

 

 僕は聞きました。

 
「君はペット飼っている?」
「はい。ネコを飼っています」

「そのネコ、生産性ゼロだし、ゴロゴロしているだけだよね。だからって飼いネコ捨てますか?」と僕。

「無理ですよ」

「なんで?」

「いるだけで癒されるから」

「じゃあ、君も“誰かを役に立つためだけ”ではなく、そこにいるだけで癒す存在になってみたら?自分を嫌っているネコも人間も、誰を癒せるのかな?」

 彼は笑いながら言いました。
「GWは“誰かを癒すネコ”になろうと決めました」と…

 

 あなたも、“今のまま”を少しだけ大切にしてください。
 自分に優しくできる人が、誰かにも優しくできるのだから。
 人は止まりながらも、前に進めますからね。

 

 

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心理カウンセラー衛藤信之
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