Home 受講生の感想レポート 「自分を愛せるほどにしか他人を愛せなかった私」
「自分を愛せるほどにしか他人を愛せなかった私」

大阪校  森田 麻希さん(28歳 女性)


 私は今までずっと、何をしても自分に自信を持つことができませんでした。
 人よりのろまで、要領が悪く、ドジばかりして、いつも人に迷惑をかけていると思っていました。
そんな自分が大嫌いでした。あるとき私は、職場で色んなことがうまくいかず悩んでいました。いつものようにすぐに落ち込んでいました。
 そんなとき、一人の人が私のことを支えてくれ、さらにそのままの私が好きだといってくれました。いままでそのままの自分でいいなんて言われたこともなく、こんな自分を好きになってくれるんだと思ってすごく嬉しかったし、その人のおかげで少し自信が持てました。
 しかし、それは今思うと偽物の自信でした。

 その方とは3~4年付き合った末に別れることになりました。
 忙しさからくるすれ違いや価値観の違い…私は結婚したかったのですが、彼にはあまりその意思がなく、それも原因の一つでした。

 

 私は別れてからすごく悩みました。私がもう少し彼にあわせていたら、うまくいっていたのかな?
 私があの時素直に気持ちを伝えていたら、こんなことにはならなかったのかな?
 私がもっとしっかりしていたら…
 きれいだったら…
 料理がうまかったら…

 

 今まで彼のおかげで保っていた自信が、また一気に崩れ落ちました。
 何をしても誰とつきあってもうまくいかない気がしました。

 また、周りの期待を裏切ったことで罪悪感が膨らんでいき、自分がさらに嫌いになってしまいました。

 

 そんな私をみて、友達が誘ってくれたのが、メンタルの体験講座でした。人見知りで臆病者の私は、そんな新しい聞いたこともないところに行くのも勇気がいったのですが、いきなり近くに座っている知らない人とワークすることになって、非常に困りました。しかし、衛藤先生の熱弁は私の心をわしづかみにしました。


 「性格は必ず変われる!他人と過去は変えられないけど、自分と未来は変えられる!」という衛藤先生の言葉を聞いて、「こんな私も変われるのかな…?このままじゃいやだ!変わりたい!」と強く思い、気づいたら申込用紙に記入していました。

 

 それが始まりでした。

 メンタルの講座は講師の方々や優しいスタッフの方々のおかげで、また早く来たいと思えるような和やかで楽しい時間を過ごすことができました。それだけでなく、大きな感動と気づきの連続でした。メンタルに通っているうちに、いつの間にか私の心は癒されていました。


 心理学を学ぶことで、初めて私は内側の自分と向き合いました。
 見たくなかった、今まで避けていた嫌いな自分と向き合うことはやっぱりすごくつらいことでした。
 でもそうすることによっていろんなことがみえてきました。


 私はどうしていままで自分に自信がもてなかったのか…それは子供のころに原因があることがわかりました。

 

 私の両親は共働きで、家にいる時間が少なく、私はけっこう淋しい子供時代を過ごしていました。しかし、あまりコミュニケーションがとれないからか、両親はものすごく心配性で過保護でした。

 

 私が宿題できずに泣きながらやっていると、学校の先生に文句を言ったりしていました。
 先生からしたらいわゆるモンスターぺアレントだったのかもしれません。

 また、休みの日に友達と遊んでいたら、まだ日も暮れないうちに必ず母から近所の家に電話がきて、友達のお母さんに「麻希ちゃんはおかあさんが心配してるから帰ったほうがいい」と言われ、皆が遊んでる中仕方なくひとり抜けて帰っていました。

 親の目の届く範囲で、誰と何時までどこで何すると必ず細かく報告しないと遊びに行かせてもらえませんでした。


 常に親の的確な指示のもと私は行動していました。完全に甘えていた私は、失敗しないが、学びもない…。
 親にはいつも「あんたはほんまにひとりだったら何にもできひん。ほかの子に比べても頼りないし、心配やわ。もっとしっかりしてくれないと。」と言われていました。

 それから私は昔から何をするにもゆっくりで、いつも親に「早く!はやく!」とせかされました。


 なぜか、言われるほどにうまくいかず、私のなかで「自分はひとより劣っている。まわりに迷惑をかけている」という気持ちばかりが大きくなっていきました。

 母がいないとき、祖母が私の面倒をみてくれたりしていたのですが、あるとき私は、つい祖母に対する不満を母に言ってしまいました。それがきっかけで、もともと仲の良くないふたりは大喧嘩になったのをおぼえています。

 

 私はなんてことをしてしまったんだろう、私のせいでこんなことになってしまったと後悔しました。自分の発言が怖くなりました。

 忙しい親に余計なこと言って心配かけてはいけない…私は何か困ったことがあっても、親に話さなくなりました。

 

 幼かった私は、さみしくて、わかってほしくて、でもそれをうまく言えなくて、すねて黙り込んだり、泣いたり怒ったり、きっと難しい子供だったとおもいます。

 何も言わなくてもわかって欲しいというまさに母子一体感を持っていました。そして親もまたそうだったのだろうと思います。

 

 家をでてから色んな経験をしましたが、長い間自分で考えて行動するということをあまりしてこなかったので、大変苦労をしました。長い間親に甘えていたので自信も持てないわけです。

 

 私は、いつもゲシュタルトの講座に出てくる、ドーナツのかけた部分にばかり目がいっていました。
 見方を変えれば、いつもたくさんの宝物がそこにありました。

 まず健康な身体があることに、それから自分を支えてくれているたくさんのひとやものに感謝するべきでした。

 

 それを忘れて、いつも気づかずに自分のマイナス面ばかり見て自分を痛めつけていました。
 人と比べては、どうして私は…と落ち込んでいました。

 

 もっとしっかりしなくては…
 もっと積極的に行動しなくては…
 もっとはっきり意見を言わなくては…
 もっと周りを楽しませなくては…
 もっと、もっと…

 

 私は「~なければならない」というさまざまなビリーフ(固定観念)にとらわれていました。高い理想ばかりみているよりもっと大事なことは、あるがままの自分を受け入れることだったのです。衛藤先生の「自分を愛せるほどにしか他人を愛せない」という言葉がグサッと心につきささりました。


 私は家族や友達、彼氏のことをちゃんと愛せていたのでしょうか…。

 自分も好きになれない私は、表面上でしか相手を愛せていなかったのかもしれません。自分の弱さを愛せない私は他人の弱さも愛せていなかった…。

 今思えば、私は彼氏に依存していました。何もいわなくてもわかって欲しいという母子一体感をもっていました。価値観の違いも、ちゃんと歩み寄る努力を本気でできていたでしょうか…。

 勇気をだして現実をしっかり受け止め、改善する努力をしなければ何も変わらない…。

 
 私が衝撃をうけたゲシュタルトの祈りでは次のようにいわれていました。

 

 わたしはわたしの人生を生き、あなたはあなたの人生を生きる
 わたしはあなたの期待にこたえて行動するために、この世にあるのではないし
 そしてあなたもわたしの期待にこたえて行動するためにこの世にあるのではないでしょう
 もしも、縁があって、わたしたちが互いに出会えるなら、
 それは素晴らしいことでしょう
 出会えなければ、
 それも仕方のないことなのでしょう

 

 私はもう、誰かに期待したり、依存したりしたくない…いい意味で自立して、離別感をもって他人を愛していきたいです。だから、常にこの言葉を念頭においておこうと思います。それから、もうひとつ私がすごく感動した言葉があります。

 

 神よ

 変えられないものを受け容れる心の静けさと
 変えられるものを変える勇気と
 その両者を見分ける英知をお与えください
  =神学者ラインホールド・ニーバー=

 

 これを聞いて、なんだか涙がでてきました。
 価値観の違うひとを愛するということはなんて偉大なんだろう…。

 ひとはつい自分と違う価値観を排除しようとしてしまう。価値観の違う人同士でわかりあえたら、世の中に戦争なんて起こらないんでしょうね…。


 私も神に祈りたいです。どうか皆にこの気持ちがとどきますようにと…。


 私はメンタルに通っている間にいつの間にか変わっていることがいくつかありました。
 まず、最初あんなに嫌だったワークが好きになっていました。そしていつの間にかある程度すらすらと意見を言える自分がいました。

 それから、失敗をそこまで怖れなくなりました。それよりも色んな経験をしたくてあちこちでかけるようになりました。消極的だった私がうそのようです。

 

 そして、こうして変わっていく自分を少し好きになりました。まだ自分のすべてを受け容れて自信を持つことは難しいですが、これからは常に自分と向き合って生きていきたいです。弱い自分も愛していきたい…。

 

 そうすることで、こんどこそ本当に周りのひとを愛していけたら…と思います。

 誰かを幸せにするには、まず自分が幸せにならなければ…。そして幸せになる鍵はいつも感謝の気持ちにあるのだと私は強く思いました。

 

 今、私は感謝の気持ちでいっぱいです。たくさんの気づきや感動を与えていただき、本当にありがとうございました。

 

~受講生のレポートより抜粋~
  紹介スタッフ:野本

 「自を愛する程度にしか他人を愛せない」いつも衛藤先生が「本当に名言だと思います」と仰っています。

 メンタルで受講された沢山の受講生さんもこの言葉が響きました!と感想をいただくことが多いです。

 

 メンタルに学びに来られる生徒さん達のきっかけは人間関係で悩む事があったり、自分に自信が持てなくて自分を好きになれなくて、変わりたくて・・・、そんなきっかけで来られる方が沢山おられると感じています。

 もちろん仕事に活かしたい方や、誰かのサポートをする技術を学びたいと思って来られる方もいらっしゃいます。ただ、人間関係のことや自分自身のことでの悩みを持って、どうしたら良いのか!?誰に聞けば良いのか!?また、誰にも言えない!!とそのこと自体が悩みになっている事も少なくないと思います。

 

 森田さんはレポートに書かれていたように大切なパートナーとの別れが一旦立ち止まって自分を見つめることになり、それがきっかけでメンタルに来られたということでした。自分に自信が持てないこと、パートナーに甘え過ぎて依存していたこと、それは人生を振り返ってみると幼い頃の自分が両親に対して持っていた母子一体感が影響していたのかもしれないと感じたこと。うまくいかなかった事を振り返って自分を見つめることはかなりしんどい事だと思います。


 でもそれがあったから森田さんが衛藤先生の「性格は必ず変われる!他人と過去は変えられないけど、自分と未来は変えられる!」という言葉を今、実感しているのだと思います。

 

 今回、森田さんのレポートを通して改めて僕自身の事を振り返る機会にさせてもらえました。

 

 僕がメンタルに出会った時は人間関係が何をやってもうまくいかなくて頑張れば頑張るほど空回りしていました。やっても、やってもうまくいかないことに心が疲れて、もうどう努力していいかがわからない時でした。

 

 当然パートナーシップも相手に依存してうまくいっていませんでした。パートナーと一時的にうまくいっている時はハッピーで少しでもうまくいかなくなると仕事が手につかなくなるほど落ち込んでの繰り返し。いつも自分の感情は誰かや何かに左右されていました。

 

 メンタルで学んで自分の事を見つめていくと母親との関係を考えるようになりました。一人っ子の僕にありったけの愛情で育ててくれた母。優しさが故だったと思いますが過保護になんでも手をだす一面もありました。幼い頃はそれでも良かったのですが、大人になってもその愛情を一点に受けていくと自分の不都合に感じことになると散々反発する、でも一方ではああしてくれ!こうしてくれ!とわがままを言うことをやっていました。完全に母子一体感でした。そんな自分が好き?と聞かれても好きになれなかった時です。


 メンタルで衛藤先生に出会って「カッコイイ大人になりませんか!!」の言葉に心を打たれました。カッコイイ大人になれたら自分の事が好きになれると思えたんです。


 それから学び出して今に至っています。そんな僕のメンタルの原点を思い出させてもらえました。

 「自分を愛する程度にしか他人を愛せない」今、僕は自分の事が大好きです。もちろん色んな事はあります。
 落ち込むことも、失敗することも、悩むことも。

 

 でもそのすべてが自分なのだと衛藤先生から教わりました。「他人と過去は変えられない、変られるのは自分と未来だけ」森田さんの「誰かを幸せにするには、まず自分が幸せにならなければ・・・。」とありました。そうまずは自分からですね。

 森田さんが森田さんであるために書いたレポートで僕自身のことを振り返らさせてもらって改めて今ある自分を幸せに感じました。

 ありがとうございます。

 

 現在研究コースを受講中のいつも優しい笑顔が印象的な森田さん。
森田さんだから癒せるそっと側に居るだけでホッとする身近なカウンセラーになることを心より応援しています。

 

 素敵なレポートをありがとうございました。