叫びたい!

      2021/05/19

 雨がしとしと降っています。
 早くも梅雨の季節の到来です!

 4月に入社したのに、五月病で退職する新入社員が今年は増えています。
 昔から五月病は存在していました。入社して研修などがあり、会社に適応するために、精神的にも過度に気を遣って最初は過ごしています。その後に連休が来て空白の時間に人はふと考えてしまう。「これで良いのか?」また緊張感の糸が一挙にほどけると体調が崩れたりします。この体調不良で「自分はこの職場でやっていけるのだろうか?」「もっと合う仕事があったのではないか?」と不安が退職へと向かわせます。

 今年の新人はコロナもあり、学校もリモートで過ごした時間も長く、バイトもない状況です。就職の慣れない状態に対する不安や孤独を、誰にも相談できないメンバーが多いようです。
 さらに今年の五月病の特徴として入社二年目の社員の退職も多くみられます。そのメンバーもコロナ禍で入社早々にテレワークへの移行で、誰かと深く関わることもなかった一年でした。先輩や周囲に相談できるほど親しくも慣れてもいません。組織自体も初めてのテレワークへ移行したことにより、人間関係の構築にも手が回らない状態でした。そこに新入社員が入社し、二年目の社員も新たな後輩への指導に不安を感じているメンバーが少なくはありません。それが退職へとつながっているのだと考えられます。

 人間は人との関わりで安定するものです。人間関係が枯渇する状況が続くと、新入社員だけではなく、多くの階層の社員もストレスが急増しています。

 また家族と過ごしても「なんだか孤独に感じる」人も増えています。一人の孤独よりも家族の中で生じる孤独に対して誰もが戸惑いを感じてしまいます。このコロナ禍の時代は社会全体のバランスが壊れている社会であることには間違いないようです。理性や常識で自分を抑える外側(大脳新皮質)の脳で、内側にある本能欲求や自由を求める動物の脳(大脳辺縁系)を強く抑え込むには、もうそろそろ限界に達しても不思議ではありません。

 やがてこのマグマが一斉に爆発すると、どこかに大爆発したような事件が起こらなければと願うばかりです。ニュースを見てもパレスチナとイスラエルの戦いを、誰も止めることができません。トランプからバイデンに大統領が代わってもアメリカの大人の事情には変化が見られないのは残念なことです。

 昔は誰もが「戦争は良くない!! 」と疑わなかった時代があった。未来は正義の空気で満ちていると信じていた。いつの間に誰もが「大人の事情」や「国の忖度」に付和雷同で「どうしようもないじゃない…」とニュースをCMのように感情のフィルターを閉じて流している。
 もちろん、この僕も偉そうにも言えない。その沈黙の大衆の一人だから。

 五月病で会社を辞める時に「退職代行サービス」が盛況中だそうです。

 ある女性が言っていました。「すごく笑顔が無くなっていったので、何度か声をかけてみたんだけど、私たちの応援は届かなかったみたいで…代行サービスに頼むのも、それぞれの事情があるのだろけど『どこに行ってもガンバって!笑顔をもとに戻してね!』と一言だけ声はかけたかったなぁ」と、その一人の応援団の声はもう届かない。会社も集団ですが、それぞれに色んな思いや個性もあります。代行サービスによる事務的な退職は、そんな優しい応援の声も届かないのだろうと虚しくなった…

 なんだか、ネガティブなことを書き連ねている僕も五月病?いかんいかん…

 「わー!」と叫ぶことも、許されないご時世です。だから、路上でもいいから誰かと関わりたいのかなぁ…と、路上で飲まれる人々を後目に家路に帰る僕がいます。

 人間は瞬時にかかる強いストレスと、継続的にかかり続けるストレスなら、後者の方が体の不調には甚大です。お産のように一挙に産道を通過し、新たな世界へと向かいたい気持ちでいっぱいです。

 「オギャー」と新しく生まれた!「抜けたー!」と早く叫びたいですね!

 みなさん、それなりに動物脳の発散をしましょうね。もちろん、誰にも迷惑にならない範囲でね!

<<よければYouTubeも見て下さい。>>

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