Home 受講生の感想レポート 周囲に流されていた自分を変えた、誠心誠意聴くことの大事さ
周囲に流されていた自分を変えた、誠心誠意聴くことの大事さ

名古屋校  田中 辰明さん(28歳 男性)


いろいろなタイミングがうまくかみ合って、このライブ講座を知り参加することができて幸運でした。自分の中でいろんな気づきがあって有意義な時間をすごすことができました。メンタルに参加したことで自分の今までの視野をさらに広げることができたと感じています。そんな自分が気づいたこと、感じたことについてまとめたいと思います。

 私は社会人になり、働き始めてから6年目に突入しました。最近よく考えることがあります。人生は一度きりでほんとに自分のやりたいことはなんなのかと考えることが多くなっていました。

 自分のほんとうにやりたいことは?と考えても、自分のやりたいことを言葉で表現することができませんでした。自分のことなのに自分自身がよくわからない状態で、なんだかもどかしい感じがしていました。

また、今までの自分を振り返ると、いつの頃からか周囲に流されている自分がいました。自分というものがなくなってきていて、周囲に合わせていくことがベストだと思っていました。他人の反応をうかがってから行動していたと思いました。自分の人生なのに振り回されている自分がいました。自分のことを自分で決めていくことよりも、他人に合わせていくことのほうが楽だと感じていたのではないかと思います。

 自分を隠して、他人の意見に同調していました。人に選択してもらえば、自分の責任ではないので逃げることができる。選択決定の責任を他人任せにしてしまっていたのだと思いました。自分のことは自分で決めていくからこそおもしろいし、自分の人生を自分の足で歩んでいると強く感じるのではないかと思いました。ただ、自分で考えても、何がしたいのかはわからない状態でした。

 そんな気持ちの状態の時に参加したのが、このメンタルヘルス協会での心理学講座でした。ライブ講座に参加していく中で、自分のことをより深く振り返ることができるきっかけになったなぁと感じています。それは自分が今、何を考えているのか?自分はどんな発達過程を経てここに存在しているのか?そんな質問を自分自身にして、言葉にしてディスカッションしたことがひとつのきっかけになりました。

 自分の考えや他の方の考えを言葉として耳で聴くことで、さらに別の気づきを発見することもありました。また、自分自身の気づかなかった別の一面もどんどん明らかになっていく感じがして、こんな自分もあるんだなぁと感じることができました。自然に笑顔で積極的にあいさつできたり、グループの中で自己紹介したり、考えを述べたりと、今までの自分ではしていなかったこともできるようになっていました。コミュニケーションについてのいろいろな技術もすごいのですが、何よりも自分に対して向き合うきっかけを与えてくれた心理学の奥深さには衝撃を受けました。

 自分のことを深く掘り下げることになったことの1つ目は、講座の中で自分の今までのライフサイクルを1本の線でグラフのようにあらわした時のことです。グループの方のグラフはアップダウンのあるメリハリのあるグラフになっていました。自分のグラフはというと、ほんとに直線に近い平坦なグラフになりました。そのとき自分は今まで何を決断して行動してきたのか?ほとんど何もしていなかったのではないかとさえ考えるようになりました。

 少し、過去の出来事を忘れてしまっていたのかもしれません。しかし、自分で考え行動してきた事ほど、よく覚えていると思います。自分の今までの人生に自分らしい特徴が表れていない印象を感じました。そんな今までの自分が、見事に浮き彫りになった感じがして衝撃を受けたことをよく覚えています。

 15分程度でグラフを完成させるのですが、その短い時間の中で自分の今までの人生を深く深く振り返った様な感じで驚きました。その驚きは今までに味わった事のない感覚でした。

 2つ目にいろいろな分野、年齢、職業の方とアイランド方式(島型)や食事会でディスカッション、意見交換する事で、自分の視野が広がりました。普段は職場だけの人間関係の中、自分が狭い世界、価値観のなかで生活していたので、自分の価値観を決めつけてしまっていたと思いました。こんな考え方もあるのか、自分はどのように考えていたのかなど、他の方からの意見を聞き、自分の考えを言葉にすることでより深い自分自身の振り返りをするきっかけになったと思いました。それに気づく事ができただけでも大きな意味があったと思いました。

 自分自身というのは、自分では本当の意味で客観的にみることができないのだと感じました。今までの自分だったら、経験した事のない事からは遠ざけていました。メンタルに参加してからは、そんな自分の価値観に縛られるのではなく、新しい価値観に飛び込む事も大切だと感じました。それがまた、自分の新たな価値観を形作るきっかけになることを教わりました。

 3つ目に自分は少しでも自分のことを理解する事を優先しなければいけないと考えていました。自分自身の事だし、自分のことはしっかり理解していなくてはいけないと考えていました。しかし、後編講座の中で、自分のアイデンティティは常に壊れては再生し、変化し続けていくものであるという言葉を聴いた時に衝撃を受けました。

 自分は常に変化していくものであり、明らかな自分という答えを見つける事は難しいということでした。自分自身がなんであるかを追求していくことよりも、常に破壊と再生を繰り返し、変化していくものなのだから。変化していく自分を楽しむぐらいの気持ちが大切なのだと思いましたし、変化していく自分を作り上げていけばいいんだと考えられる様になりました。そうやって考えるだけで気持ちが軽くなったことを今でも覚えています。

 また、人間は、悩み、考え事がある時こそ成長できるという衛藤先生の言葉を聴いた時に、こうやって色々と考えたときこそ、自分自身を成長させるきっかけになるんだなぁと思えました。考える見方、視点を少し変えるだけで、こんなにも見える景色が違うものなのかと感じました。目で見るものを大きくかえることなく、自分の視点を変えることで、心を楽にすることができる事を学びました。

 コミュニケーションをはじめ色々な事を、メンタルに参加したことで振り返る事ができました。自分は相手に対して、自分の意見、気持ちを伝える事がどうしても苦手だったし、へたくそでした。自分の中で下手な発言をするよりも黙っている事の方が楽だし、正しいとさえ思っていました。職場でも、相手に注意しなければならないことも出てきます。しかし、それをなかなか言葉にして伝える事ができていませんでしたが、相手に対しての自分の期待、気持ちを伝えようとするだけで、相手に伝わる物があるのだと感じました。

 うまい言葉で伝える事はできないかもしれない、しかし相手に対して伝えようとする姿勢は伝わるものがあるんだなぁと感じています。話を聴くときも、ただ聞くのではなく、誠心誠意聴くことが大事なのだと思いました。

 今までは伝えたい事があっても黙ってしまい、伝える事ができませんでしたが、相手の気持ちを感じたいと思い、聴く事で相手とコミュニケーションをはかる事を意識する事ができるようになったと感じています。100%伝えたい事がうまく伝える事ができなくても、それが結果としていい方向になっていくこともわかりました。

 今回、このメンタルの心理学講座に参加し、笑って、学んで、楽しんで、発見して、出会って、いろんな感情を感じる事ですばらしい体験ができたと思います。

 

~受講生のレポートより抜粋~
  紹介スタッフ:櫻井

今回、田中さんのレポートを拝見させていただき、私もメンタルを受講していく中で、自分自身を見つめ直す事が沢山ありました。

 田中さんのレポートの中にもありますが、私も過去に周囲の意見に合わせて、自分自身の意見を伝えられない時期があった事を思い出しました。

 当時の私は自分の意見を伝える事で、周囲との関係を悪くするのではないか?

などの、気持ちが先立ってしまい、最終的に何も伝えずに相手に合わせてしまうという事が多かった様に思います。

 確かに周囲に合わせていく事も大切です。
 しかし時には、自分の気持ちを伝え、気持ちを共有する事で、更に相手との距離感が縮まり信頼関係にも繋がっていく。

 大切な事は、伝えようと思う気持ちが大事なのだと。

 初めて田中さんとお会いした時に、色々なお話をさせいただきました。
 その時は、とても熱心に話を聞かれ、ご自身の意見をしっかりと話されていてコミュニケーションが苦手だったとはとても思えませんでした。

 田中さんの「心」の中で様々な変化があった事を今回のレポートを通して教えていただきました。

 本当に素敵なレポートをどうもありがとうございました。